住まい・不動産

老母が「ここは私の家よ!」と激怒… 相続税対策「二世帯同居」で親子関係崩壊を防ぐために必要なルール

リビングを共有できるか

 トラブルを防ぐには、事前に光熱費の分担などお金に関するルールを親子間で決めたうえで、慎重に「家の型選び」をすることが肝要となる。

 二世帯住宅の間取りは、寝室以外はすべて二世帯で共有する「完全同居型」、逆に共有スペースが一切ない「完全分離型」、水回りなどだけを共有する「一部共有型」に大別される。

「完全分離型や一部共有型は、広い土地が必要になるため建築費用がかかりますが、その分プライベートな空間が確保されやすいので、家族関係がこじれにくい。また、より快適に住むためには、親の寝室と子世帯の水回りや玄関を離すなど間取りの気配りを欠かさないことが重要です。

 一方の完全同居型は、生活のストレスが大きくなりがちですが、コスト面は低く抑えられる。それぞれにメリットとデメリットがあるので、親子の関係性や価値観、予算に合わせて同居する家のタイプを賢く選ぶようにしましょう」(熊谷氏)

 また、前述した通り区分所有にするかで「小規模宅地等の特例」が適用されるかが変わるので注意したい。

 時には互いに譲歩しつつ、円満な共同生活を送れるかがカギとなる。

※週刊ポスト2023年3月10・17日号

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