体と心を動かすことでお金を使わず毎日を楽しむ(イメージ)
物価高に加え、年末年始に向けてお金が入り用になるこれからの時期。老後の生活を守るため節約を心がけ家計を切り詰めようとしても、欲しいものややりたいことをがまんし出費を削ることだけ考えていたら心が貧しくなってしまう。60才を過ぎて本当に知りたいのは、人生後半戦を豊かにする新しい“シン”節約メソッドだ。【全3回の第1回】
本当の節約は日々を豊かにする
『お金をかけずに老後を楽しむ 贅沢な節約生活』の著者で保坂サイコオンコロジー・クリニック院長の保坂隆さんは“本当の節約”についてこう語る。
「節約はわびしいもの、と思うのは間違いです。不必要なものを削ぎ落とし、暮らしを簡素で落ち着いたものに整えると、精神的に豊かになって清々しい日々を送れるようになります。
人生の後半期における節約生活とは、自分らしいお金の使い方をすることなのです」(保坂さん・以下同)
シニアの節約生活は健康長寿にもつながるという。
「ポイントはお金の代わりに、体と心を動かすこと。お金をかけた外食よりも家庭料理の方が体にいいし、家で高級なものをお取り寄せするより、歩いて買い物に行く方が足腰が鍛えられ、心の健康にも役立ちます。
また、お金を使わずに毎日を楽しむために知恵を働かせ続けることは、老化や認知症の予防になるだけでなく老後の贅沢な過ごし方につながるのです」