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平成生まれのミリオネア経営者
toridori・中山貴之CEOインタビュー
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【アパレル店員から億万長者社長へ】toridori・中山貴之CEO(36)が語る「インフルエンサーマーケティング」成功のカギ フォロワー数よりもニッチな領域で「深く刺さる」ことが重要

異色の経歴を持つトリドリの中山貴之CEO(撮影:杉原賢紀)

異色の経歴を持つトリドリの中山貴之CEO(撮影:杉原賢紀)

 テレビや新聞よりスマートフォンで情報に接する時間のほうが長いという人が増えている。そうしたなか、動画投稿サイトやSNSの「個による発信」に注目して事業を展開するのが、株式会社トリドリ(以下、toridori)だ。企業のPRを多数のフォロワーを持つインフルエンサーに依頼する仕組みを構築し、「インフルエンサーマーケティング」を掲げて、主力サービスである『toridori marketing(トリドリマーケティング)』を軸に2022年12月に東証グロース市場に上場を果たした。同社創業者の中山貴之・代表取締役社長CEOに話を聞いた。(取材・文/池田道大)

「テレビよりスマホ」時代に急増した「個の影響力」

 SNSの普及とともに個々の発信者が世の中に影響力を与えるようになった。多数のフォロワーや熱心なファンを集める「インフルエンサー」と、商品やサービスのPRを依頼したい企業をマッチングするプラットフォーム『toridori marketing(トリドリマーケティング)』を提供するのがtoridoriだ。

 創業者で代表取締役社長CEOの中山貴之氏(36)はアパレル店員、カリスマブロガー、人気YouTuberという異色の経歴を持つ。保有する株式の時価総額が39億円に達し、マネーポストWEBが報じた「平成生まれの保有株億万長者」ランキングでも紹介された(関連記事参照)

 toridoriがインフルエンサーを活用した商品やサービスのPR(インフルエンサーマーケティング)をメイン事業に据える背景には、メディア環境の変化がある。博報堂メディア環境研究所の「メディア定点調査」(2025年)によると、1週間における1日平均のメディア接触時間はテレビ122.1分に対し、携帯電話・スマートフォン165.1分。特に20代はテレビ74.8分、携帯・スマホ229.2分と3倍近くの差が付いた。

 そうしたZ世代のテレビ離れとスマホへの傾倒が急速に進むなか、大きなPR効果を誇ったテレビCMの力が衰え、代わりにSNS等で発信する「個」としてのインフルエンサーの影響力が急増したのだ。

インフルエンサーマーケティングとは何か

 ではtoridoriが展開するインフルエンサーマーケティングとはどんなものか。まず同社が開発したプラットフォーム『toridori marketing(トリドリマーケティング)』を通じて企業がPRを依頼し、案件ごとに同社に登録のインフルエンサーが立候補する。マッチングが成立すれば、インフルエンサーがその企業の商品やサービスを利用し、SNSにレビューを投稿するという流れだ。それを見たフォロワーが「私も試してみよう」と商品やサービスに興味を持てば、実際の消費行動につながる。景品表示法で禁止されたステルスマーケティングを避けるため、発信者の投稿には「PR」の明示が義務づけられる。

 関西地方の空港近くにある地味なビジネスホテルが依頼した例では、ホテルのエントランスを飾り立てて大きなぬいぐるみを置き、“映える”写真を若い女性インフルエンサーが投稿したら『カワイイ』と評判になって女性利用者が増加した。また若年層や女性層の集客に苦戦していた東京・池袋のバーは店の売りである“創作哺乳瓶カクテル”をメインにPRしたら20代前半の女性客が目に見えて増え、月間の売上が倍増したという。

 インフルエンサーマーケティングを成功させるコツを中山氏が明かす。

次のページ:フォロワー数の多寡より「共感できるか」が鍵

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