7月末で退任した東芝ブレイブルーパス前社長の荒川義和氏(2024年撮影。写真:五十嵐美弥)
「ラグビーを主要コンテンツにした新規事業」を掲げ、就任以来、収益化に挑み続けたラグビーリーグワン「東芝ブレイブルーパス東京」の荒岡義和・前社長。結果として、在任中の4シーズン連続で増収を果たし、観客動員数も右肩上がりを続けた。日本代表キャプテンのリーチ マイケルや元ニュージーランド代表リッチー・モウンガらがチームを牽引し、昨季は2連覇を達成。好成績を残して同社を去った荒岡前社長に、フリーライターの池田道大氏がインタビュー。日本ラグビー界への提言を聞いた。【前後編の後編。前編から読む】
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振り返れば2019年のラグビーワールドカップ日本大会で日本代表がベスト8に進出し、日本中に空前のラグビーブームが巻き起こった。だがその後、ブームは徐々に沈静化し、今季(2024‐2025シーズン)の国内最高峰であるリーグワンディビジョン1の平均観客数は前季より約1000人減少した。
頭打ち感も漂う状況に強い危機感を抱いていたのが、ホストゲームの観客動員を4季連続で増加させた東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)の荒岡義和前社長だ。7月末をもって退任した荒岡氏に、「日本ラグビー界にこれだけは言い残しておきたいこと」を聞いた。