東大卒業生(学部・院)の就職先企業トップ10にアクセンチュアやマッキンゼー、野村総研などコンサルティング会社が多数名を連ねるようになった。新卒入社ばかりではない。あらゆる業界で「DX」や「事業創出・再建」などのニーズがあることから国内コンサルティング市場が拡大を続けるなか、高収入や仕事内容に惹かれて、他業界からの転職を目指す人も増えている。
一般的には、高学歴エリートでなければコンサル業界への転職は難しいイメージがあるが、実態はどうなのか。『「コンサルティングファームに入社したい」と思ったら読む本』(ダイヤモンド社)の著者で、コンサルティング業界への人材紹介を手掛けるムービン・ストラテジック・キャリアのシニア・パートナー、久留須親氏に「コンサル転職」成功者の“リアル”を聞いた。
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4000人のリアル・データから見えたコンサル転職成功者の共通点とは?(ムービン・ストラテジック・キャリアの久留須親氏)
「高学歴でないとコンサルに転職できない」は昔の話
「誰でもコンサルタントに転職できるとは言いませんが、コンサルティングのニーズが高まっているので、それに合わせてファームも拡大していく必要があり、採用を増やしているのは事実です。世の中で信じられているよりは、幅広い領域に採用が広がっています」
そう語るのは、コンサルタント転職エージェントのムービン・ストラテジック・キャリアでシニア・パートナーを務める久留須親氏だ。実は久留須氏自身、コンサル転職の経験者でもある。
「東大大学院を修了後に入社した電通国際情報サービス(現・電通総研)で金融系システム開発の業務全般を経験後、IBMビジネスコンサルティングサービスに移り、事業戦略グループで経営戦略コンサルタントとして活動しました。2007年にムービンに移籍し、以来18年、コンサルティング業界を志望する人の転職支援や、コンサルタント経験者のネクストキャリアについての相談・支援に携わっています」(久留須氏・以下同)
ムービンの人材紹介によりこれまでコンサルティング業界に転職したのは約4000人。同社シニア・パートナーの久留須氏はコンサルティング業界への転職の最前線を知り尽くす人物である。
企業の経営課題の解決や戦略策定といった業務の内容から、コンサルタントには「東大や京大など超難関大卒の若い人でなければなれない」というイメージがあるが、「そのイメージが変わりつつある」というのが、久留須氏の冒頭の指摘だ。
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