3月に全面開業した「高輪ゲートウェイシティ」(写真/時事通信社)
2026年3月、「高輪ゲートウェイシティ」と「大井町トラックス」が全面開業を迎えた。JR東日本が主導するこのプロジェクトは、単なる駅前再開発に留まらない。京浜東北線の「大井町」「品川」「高輪ゲートウェイ」「田町」「浜松町」の5駅にまたがるエリアを「広域品川圏」と位置づけ、2030年代半ばまでに延床面積150万平米超の“巨大な街”を創出するという、「品川駅」を起点とした日本最大級の「メガターミナル構想」だ。エリア内では自動運転バスや空飛ぶクルマの実証実験も予定されるなど、未来型の街づくりが進められている。
「高輪ゲートウェイシティ」は、2020年に開業した山手線の新駅「高輪ゲートウェイ」の駅前再開発プロジェクトだ。オフィスやホテル、商業施設の入るツインタワー「ザ・リンクピラー1」(2025年3月完成)を皮切りに、3月には「ザ・リンクピラー2」とミュージアムの「MoN Takanawa」、さらに賃貸住宅やインタースクールなどが入る「レジデンス」が完成、全面開業となった。開発はまだ途上で、今後は品川駅側の2区画へ向けて進む予定という。
一方の「大井町トラックス」は、京浜東北線の大井町駅に直結した複合施設で、オフィス棟の「ビジネスタワー」とホテルやシネコン、商業施設、賃貸住宅が入る「ホテル&レジデンスタワー」の2棟で構成されている。
この巨大プロジェクトは中古マンション市場にはどのような影響を及ぼしているのか。『住む資産形成 資産価格重視で後悔しないマンションの選び方』(KADOKAWA)の著者で、不動産仲介会社KIZUMA FACTORYの代表取締役である稲垣慶州氏に話を聞いた。
「広域品川圏の開発により、最新のテクノロジーを活用した街づくりが進むことで、このエリアの利便性と価値は劇的に向上するでしょう。ただし、3月の全面開業によって急激な変動が起きたわけではありません。市場はすでに織り込み済みで、品川区の中古マンション価格は2年ほど前から高騰しています。振り返れば、2024年の『リビオタワー品川』の建設計画の発表が大きな転換点となった感があります」(以下、「」内コメントは稲垣氏)
