原材料費の高騰がマンションの建築コストを押し上げる(写真:イメージマート)
住宅設備機器大手のTOTOは、2026年4月13日、中東情勢の緊迫化に伴うナフサ(粗製ガソリン)の不足を理由に、ユニットバス・システムバスの新規受注を一時停止した。その1週間後の4月20日から段階的に受注を再開したものの、部材供給が不安定さは解消されておらず、今後、こうした住宅設備機器の価格が上昇していく可能性は極めて高い。この情勢が不動産市場にどのような影を落とすのか。『住む資産形成 資産価格重視で後悔しないマンションの選び方』(KADOKAWA)の著者で、不動産仲介会社KIZUMA FACTORYの代表取締役である稲垣慶州氏が解説してくれた。
「イランへの攻撃が始まる前から、新築マンションの建築コストは上昇し続けてきました。私の試算では、専有部の坪単価だけで250万円、共用部を含めた建物全体では坪単価400万円程度が建設原価となります。ここに土地代や利益、広告費を乗せると、東京23区内では立地を問わず、最低でも坪単価600万円(70平米で約1億2700万円)を超えてしまう計算です。最近では練馬区の石神井公園で坪800万円(70平米で約1億7000万円)の物件が登場して話題になりました。ホルムズ海峡の封鎖が長引けば、石油製品の不足や輸送コストの増大により、原材料価格はさらなる高騰を免れないでしょう」(以下、「」内コメントは稲垣氏)
