懸賞金が過去最多となるも看板力士は相次いで休場
今年1月場所の3469本を大きく塗り替え、過去最多の4241本の懸賞の申し込みがあった大相撲夏場所。空前の相撲ブームで懸賞も増えているが、今場所は人気力士の相次ぐ休場が思わぬ事態を招いている。
企業は幕内の取組に懸賞旗を1本7万円で懸けることができ、相撲協会が手数料(取組表掲載料、場内放送料)1万円を差し引いて勝ち力士が手にするのは6万円となる。4241本の申し込みということは、15日間の懸賞総額2億5446万円(1本6万円で計算)を幕内力士42人で奪い合うわけだ。単純計算では1人平均660万円となるが、相撲界は番付社会。特定の力士や結びの一番、大関戦などを指定する懸賞が多く、上位陣や人気力士の一番に集中することになる。協会関係者が言う。
「もともとの個人指定では日本人横綱の大の里がダントツで408本。2位はウクライナ出身の人気大関・安青錦の245本、さらに横綱での初優勝を狙った豊昇龍の222本、静岡県から96年ぶりの関脇となった熱海富士の189本、令和の技のデパート宇良の163本と人気力士への個人指定が続いていた。
ひとつの取組に懸けられる上限が60本。横綱・大関戦は上限に近い懸賞が連日集中すると見られていた。ところが、個人指定の上位2人である大の里、安青錦が初日から休場することが決まり、取りやめや懸け替えが多く出ることになった」
さらに初日の結びで小結・高安に敗れた一番で横綱・豊昇龍が右太もも裏を負傷。2日目から休場となった。2横綱3大関のうち東西の横綱と1大関が不在という緊急事態となってしまった。相撲ジャーナリストが言う。
「豊昇龍-高安戦の懸賞は55本。高安は両手で抱えるようにして花道を下がった。2日目の豊昇龍-藤ノ川戦には上限の60本が懸かっていたが、豊昇龍が休場したことで26本が取りやめとなり、残りは義ノ富士-霧島戦に20本、若隆景-琴櫻戦に8本などと振り分けられた。
もちろん終盤の取組により多くの懸賞が懸かる傾向にあるが、今場所はこれまでのように一極集中ではなくほぼすべての取組に懸かっている感じ。相撲協会も看板力士が不在のため多く集まり過ぎた懸賞を持て余しているような印象です」
