お片付けブラザーズの事務所にはリユース用に引き取ったモノが詰まった段ボールがうず高く積まれている
インコの替わりになった後輩芸人
――インコのターンが毎回挟まれると、片付けにも時間もかかりそうですが……。
柴田:もちろん、時間がかかればかかるほど費用もかかってくるので、予算に合わせて、様子を見ながらジャッジのスピードを調節するように誘導します。
片付けを始めると、なんとなくその人の「優先順位」が見えてくるものです。残したいものはこっちで、いらないなって言ってるのはこっちだなと。それに沿って、「じゃあこのチラシはいらないっすね」とか僕らが提案しながら、ペースを考える。人によってそのやり方は変えていく必要があります。
つきっきりでやるなかで、僕らの後輩芸人・手塚ジャスティスがおばあちゃんのお気に入りになりました。おばあちゃんが手塚にめちゃくちゃハマって、それまでインコに聞いていたことを手塚に聞くようになったんです。さすがに手塚は人間なので、セカンドオピニオンを相談されたら「ピ」とか「ピョ」だけじゃなく、「これは大事そうなので持っていきましょうか」とおばあちゃんの話を受け止めることができる。
――おばあちゃんが手塚さんに「ハマった」理由は何だったのでしょう。
柴田:手塚って、芸風は過激なのですが、プライベートは物腰柔らかなんです。しかもお片付けの時に、絶対否定的なことを言わない。メインで進行する僕は、どうしても「これは処分していいですね?」と確認しなくちゃいけない場合がある。ただ、やっぱり、モノを判断するのって、体力的にも精神的にも疲れるんですよね。それが、今まで大事に置いていたものと“永遠のさようなら”になるかもしれないというジャッジならなおさらです。
それを、一旦手塚に「これはやっぱり持っていきたいんだけどどうかな」って相談すると、手塚は「いいんじゃないですか、迷うぐらいなら持っていって」と。「いらないんじゃないですか」という言い方はしない。そういうところが、おばあちゃんの支えになっていたのかなと思います。
それがよかったのか、手塚がおばあちゃんの推しメンになってから作業はみるみる順調に進み、引っ越し先への荷物の搬入が無事終了し……。そのおばあちゃんが、「本当にありがとうございました」と言って、作業終わりの僕たちのほうにポチ袋を差し出したのです。……これは“心付け”だなって、期待するじゃないですか。
