株式投資においてマイナス要因となるバイアスをRickyさんが解説(撮影:杉原賢紀/小学館)
購入した株を売らずに持ち続けることで現在、年間800万円超の配当収入を手にしている“億り人”の個人投資家・Rickyさん(50)は、「投資の世界ではバイアスをはねのけ、自分自身を客観視していかないと痛い目に遭いかねない」と警鐘を鳴らす。
では、どのようなバイアスが株式投資においてマイナス要因となるのか。投資をするうえで知っておきたい代表的なバイアスをRickyさんが解説する。
自身の投資手法や銘柄選定ルールなどを執筆した話題の新刊『年収300万円から年配当804万円をもらう「激・増配株」投資入門』(KADOKAWA)より一部抜粋・再構成して紹介する。
投資に必要なのは刻一刻と変化する状況への対応力
投資を始める前に、人間誰しもが陥りやすい、さまざまなバイアス事例を知っておくと、いざという時に役に立ちます。
ふとした瞬間にバイアスの存在を思い起こすことで、無意識のうちにバイアスの罠に落ちてしまった自分の状況を客観視することができます。種類は実に多岐にわたります。以下、投資に役立ちそうな代表的なものをいくつかご紹介します。
【認知バイアス】
簡単にいうと、先入観や思い込みがそれにあたります。
投資を始めるにあたって、最初に読んだ投資書籍やネットで知ったインフルエンサーの思考の影響を強く受け、似たような考えの人の意見ばかりに触れることで、反対の意見を軽視したりする心理です。
特に株式、為替、景気動向などの予想記事に触れることで、容易にバイアスの罠に落ちます。
いかなる相場の見通しに関しても、私はすべて予測不能という立場をとっています。相場の見通しを語るような記事は、すべて意識的にスルーしています。 投資に必要なのは予測ではなく、刻一刻と変化する状況に対する対応力だと思っています。
【サンクコスト効果】
英語ではsunk costと書き、直訳すると埋没費用です。
すでに費やした資金や労力が大きくなるほど、それを惜しむ気持ちが強くなり、撤退時期を逃してしまうなど意思決定に影響を及ぼします。
投資を例にいうと、ある特定の銘柄や投資商品への投資額が大きくなるほど、あるいは投資期間が長くなるほど思い入れが強くなり、うまくいかなかった時に失敗を受け入れられない心理がそれにあたります。
1つの銘柄を過信せず、分散を徹底させることで対応できます。
【生存者バイアス】
相場で生き残ってきた人、成功した人の考えを重視してしまう心理です。
一見、問題ないように思われますが、ネット上の投資情報はそもそも失敗した人の発信自体が少なく、目につくのは今うまくいっている投資家のものばかりです。
成功者から学ぶと同時に失敗事例からも学ぶべきなのですが情報自体が少なく、どうしてもバランスが歪められがちです。
私はリーマンショックやコロナショック前後に人気投資家のブログをよく見ていたのですが、ショックの前後ではガラッと面々が入れ替わったのを覚えています。
ある人気ブロガーは失敗を認め潔く去っていきましたが、ほとんどの人はサヨナラもいわず去っていきました。
