定期借地権のマンションを買うべきか
ここまで見てきた通り、所有権マンションと比べると考慮すべき要素が多く、リスクもあるため、購入には注意が必要です。ただし、次の3点を満たすようなマンションであれば購入を検討しても良いでしょう。
・物件価格が定期借地権なりにディスカウントされている
・借地期間が70年
・希少性のある立地
まず1つ目は、価格が「定期借地権なり」にきちんと安くなっていることです。所有権マンションと大差ない価格設定であれば、あえて定期借地権を選ぶ合理性は低くなります。2つ目は、借地期間が70年程度と十分に長いこと。残存期間が短いと将来的な売却が難しくなりやすく、価値の減価スピードも早まります。そして3つ目が、希少性のある立地であることです。駅近や都心一等地など唯一無二の立地であれば、将来的にも一定の需要が期待できます。
定期借地は終わりが決まっており、特に借地期間後半の減価スピードが早いことから「10~20年住んで売却」もしくは「更地にするまで永住」のどちらかが合理的です。そのため、購入する段階で将来的な取り扱いをイメージすることが重要です。
今後首都圏で販売される新築マンションは、定期借地権の割合が増える可能性が高いです。供給が増えてくれば、検討者の抵抗感も下がってくるため、数年後には定期借地権に対する評価もよりポジティブな方向に変わっている可能性もあります。とはいえ現時点では、条件をしっかり確認したうえで検討を行うことが重要です。
※2LDK・著『絶対に失敗しないマンション購入の教科書』(ぱる出版)より一部抜粋して再構成
【プロフィール】
2LDK/マンション購入のプロセスや市場動向を、不動産業界とは関係ない外の立場からフラットかつ分かりやすく発信するマンションインフルエンサー。X(旧Twitter)やnoteを中心に活動し、新築・中古問わず首都圏のマンションを精力的にウォッチ。 これまで受け付けてきたマンション売買に関する相談は300人を超え、自身も6回のマンション売買を行っている。 各種メディアへの記事寄稿やセミナーの講師も務め、ノウハウと経験に裏打ちされた信頼性の高い情報提供で、マンション検討層から支持を集める。