中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

なぜパワハラが横行するのか? 広告業界のケースで考える

 海外ロケなどに行こうものなら、エライ人様を常に盛り立て、好きな食べ物を常に用意し、同行する芸能人などいようものならば、その人に宣伝部長様を接待させる。ホテルで気に食わないことがあればすぐに代理店マンは呼びつけられ、なんとか改善しなくてはならない。そんなことがまかり通っているわけです。

 何しろ代理店マンからすれば、エライ人様はすべての予算を握っている超絶重要人物です。罵声を浴びせられようが、時に殴られようが「カネのためなら仕方がない」というスタンスで接します。深夜に呼び出され、気に入らない編集を直させようとすることもありますし、呼ばれたらとにかくすぐに対応しなくてはならない。

下請けがパワハラを告発できない構図

 まさに「お客様は神様です」を地で行くのがエライ人様の立場なわけですが、次々と担当者が精神を病み、交替していく様はまさに野戦病院のごとき状況。挙句の果てには、複数の広告代理店をまたいだ横断的な「被害者の会」でも作ろうか、みたいな意見まで出る始末。

 まぁ、想像はできるわけですよ。人間というものは立場を獲得し、そこに群がって来る下々の者を見ると万能感を覚え、横柄に振る舞ってしまう。ちょっとした鈍くさい行動を見ると腹が立つ&かつての自分を見ているかのような気持ちになり、必要以上に罵ってしまう……。

 営業マンからすれば、エライ人様の気分を損ねたら「○億円のアカウントが吹っ飛ぶ」という広告業界「あるある」的な状況に追い込まれ、嗚呼、オレも支社に飛ばされるのか……といった暗鬱たる気持ちになるわけです。だからこそ、その営業マンが取るべき戦略とはとにかくイエスマンに徹することになります。

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。