ビジネス

『いきなり!ステーキ』と『チカラめし』、新興チェーンの明暗分かれた戦略

『東京チカラめし』はピーク時と比べて店舗数は大きく落ち込んだ(共同通信社)

『東京チカラめし』はピーク時と比べて店舗数は大きく落ち込んだ(共同通信社)

「メニューの目新しさで人気を博しましたが、店舗で肉を焼くため、提供に時間がかかるという問題があった。出店数を伸ばし切る前に、競合他社が焼き牛丼と特徴が似た『カルビ丼』などの商品で追随したことも打撃となりました」(同前)

 こうした新興店の急拡大や急撤退を「無計画に拡大している」「勢いに乗って増やし過ぎたんだろう」などと捉えては、ビジネスの本質を見誤る。その裏には、各企業のマーケティング戦略が隠されている。

「ヤドカリ商法」の強み

 一気に出店・拡大することは、勢いに任せた無謀な策などではなく、企業にとって「経営効率化」のための戦略だという。店舗経営コンサルタントの佐藤昌司氏が解説する。

「多店舗化することでブランドの認知度が上がるだけでなく、仕入れ・配送にかかるコストが下がり、低価格での販売が可能になります。特定の地域に複数の店舗を出す出店方式を『集中ドミナント』といい、コンビニやファミリーレストランだけでなく、多くの新興チェーン店も採用している戦略です」

 近くに出店しすぎると、「客を奪い合ってしまうのでは?」と思えるが、佐藤氏はこう解説する。

「メリットは多く、例えば1号店が満員でも、近くにある2号店へとお客さんを誘導して顧客の取り逃しを減らせる。現在は飲食業界の人手不足が深刻ですが、近隣に店舗があればスタッフの融通も利くし、廃棄ロス軽減にも繋がります」

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。