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森繁久彌さん仰天の遺品と相続の苦労 ヨット、無人島、ゴルフ場…

 ほかにも、「ゴルフ会員権」ではなく「ゴルフ場(東広島・賀茂カントリークラブ)」そのものや、全長7mのキャデラックのリムジンなど、昭和の名優を象徴する遺品がズラリと並んだ。

「もともと父はお金を貯めることに執着せず、コレクションで何かを買うこともなかった。ただ単純に“これには使いたい”というものにお金を使っていました」(建さん)

 ただ問題は“スケールが大きすぎて”使い勝手の悪い遺品ばかりだったことだ。

「船というのはおもしろいもので、買う時は2億円だったモーターヨットは、売却すると3000万円まで値が下がっていました。資産として購入するのはおすすめしません。父が仕事の際に運転手付きで使用していたキャデラックは、大きすぎて小道を走れず、駐車場にも止められないので使うことができず、維持費もかかるので困っていたら、『ほしい』と言ってくれる友人がいたので譲りました」(建さん)

 ゴルフ場は現在の経営者に、ハーバーは、今は管理会社は変わったが、日産自動車グループが引き継いだという。趣味のものほど、相続が難しいと語るのは、相続コーディネーターで「夢相続」代表の曽根恵子さんだ。

「何を残すかは個人の自由ですが、ものによっては遺族が処分に困って、お荷物になってしまうこともあります。税金がかかって維持が難しいものは、なるべく生前に処分の仕方を決めておいて、遺族の負担にならないことが理想的ですね」(曽根さん)

 数々の映画賞のトロフィーや賞品などは、すべて森繁さんの母校である早稲田大学に寄贈したという。

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