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住まい・不動産

飲兵衛の聖地「京成立石」、再開発でイメージ激変は必至か

昭和の雰囲気が残る京成立石の横丁

昭和の雰囲気が残る京成立石の横丁

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「京成立石」(東京都葛飾区)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 京成電鉄の特徴のひとつが「京成○○」という駅が多いこと。路線図を見ると「京成」という文字だらけですが、小岩、船橋、津田沼などはJR駅があるのに対し、立石近隣には他の鉄道会社の駅はありません。かつては完全にノーマークの街でしたが、「せんべろ」(1000円でべろべろになるまで飲める)ができる街としてクローズアップされるようになり、「飲兵衛の聖地」とも呼ばれています。都内きっての庶民的な街ですが、大規模な再開発計画が進行中で、どう変貌するか注目が集まっています。

 鉄道は京成押上線のみ。そのまま都営浅草線に乗り入れており、日本橋や新橋など、都内中心部にダイレクトにアクセスできます。ただ、日中は電車が10分間隔ですし、上野、東京、渋谷、新宿、池袋といったターミナル駅に行くには必ず1度は乗り換えなくてはいけないので、都心生活に慣れきった人は不便を感じることもあるかもしれません。

 道路状況は「まあまあ」です。近くに水戸街道(国道6号線)と環七(環状七号線)が通っており、その点は便利ですが、駅周辺には複数の川があり、行く手を阻まれることがあるので要注意。高速道路の入り口も遠くありませんが、すぐ近くの小菅JCTや堀切JCTは極めつけの渋滞ポイントなので、スイスイと遠方に行くのはなかなか大変です。

再開発で昭和レトロは風前の灯火

 特に話題になることも少ない比較的地味な下町の駅だった立石ですが、徐々に脚光を浴びるようになったのは、ここ10年ほどのことでしょうか。「せんべろ」という単語が知られるようになり、せんべろができる激安居酒屋が集まった立石に飲兵衛たちが注目。多くの人が遠方からわざわざ酒を飲みにやって来るようになりました。駅近辺には、もつ焼き、煮込み、焼き鳥などの名店が立ち並び、近隣には昭和そのままの商店街や、懐かしさ満載の歴史あるお店が点在。昭和レトロの雰囲気が訪れる人を癒やしてきました。

 駅付近はスーパー、個人商店などが充実しており、買い物はとても便利。物価も23区内では最安クラスなので、お財布の面で言えば住みやすいことこの上ありません。家賃相場もワンルーム・1K・1DKで6.54万円(ライフルホームズ調べ。12月5日時点)と大変リーズナブル。日本橋まで19分でこの額は驚異です。

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