中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

話題の「忘年会スルー」、職場の忘年会はなぜ忌避されるのか

 関西在住の26歳女性会社員に「#忘年会スルー」について聞いてみたところ、以下のような返事がありました。

「職場の忘年会は、趣味が合う人たちが集まる会とは異なります。しかも、忘年会に至るまでに何度も飲み会を同じようなメンバーで今年もやってきたわけで、毎度同じ話の繰り返しになります。正直『紙タバコと電子タバコのどっちがいいか』なんて論争、タバコを吸わない私にはどうでもいい。二次会でも相変わらずこの議論をやっているかと思えば、香川真司と中田英寿はどちらが上だったか、みたいな話になります。私はサッカーもそんなに興味ないので本当にどうでもいいです。

 あと、キャリアの長い方々は、日本が元気だった時代を知っているため、今との落差を嘆いたり、若いころのキラキラしたことを色々思い出すこともあるのでしょう。『オレの時代は~』的なオッサンの昔話を聞かされる、など“実のない”時間も多いです。正直『今は違うんだから、今の自分に役立つ話をしてください!』と思います」

 さらに、彼女は最も若手のため、飲み物の注文や取皿を配るなどの作業も一手に引き受けることになり、それが苦痛なのだともいいます。とはいっても、「昭和の謎の文化を令和になっても体験できるのは貴重かも?」と消極的に肯定する面もあるそうです。

しかしながら、別に若者は飲み会そのものが嫌いというわけではありません。学生時代の友人やら、同じ趣味を持った仲間との飲み会を忌み嫌っているわけではない。上記【1】~【7】を一言でまとめると、あくまでも「好きでもない人と飲む必然性が分からない」という意味になるでしょう。

 私自身のことを考えても、来週には様々な企業で働く広告や編集系の20人の飲み会があります。これは、中核となるような人が「年末だから夏以来久々に会いましょうよ!」と呼びかけ、「オレも行きたい!」「私も行きます!」と次々と人数が増えました。

さらに、その翌日は掛け持ちで忘年会があります。一つは、ウェブ編集のゼミの講師を私は半年務めたのですが、そのゼミの忘年会で、それが終わったら有志を連れてライターのヨッピーさんが主催する「ライター忘年会」に行こうかと思います。こちらは会社員・フリーランス関係なく恐らく200~300人が参加する盛大な会でしょう。

 いずれも「会社の上司」「決まりきった関係」の忘年会ではなく、「参加したい人が自発的に参加する」という形で大盛況となり、さらには楽しい時間になりそうです。そういった意味から考えると「#忘年会スルー」ではなく、「#職場忘年会スルー」「#会社忘年会スルー」「#上司との忘年会スルー」が正しいのかな、と思います。

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