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庄野真代、66才の快適ひとり暮らし 家族同居より「気持ちが自由になれる」

同居人である2匹の愛猫と生活しながら、野菜の栽培も楽しんでいる

同居人である2匹の愛猫と生活しながら、野菜の栽培も楽しんでいる

 50代半ばにして「家出」した庄野は、人生初となるひとり暮らしを始めた。しかし、何ひとつ困ることはなかったという。

「もう10年ほどひとりで住んでいますが、大変だと思ったことは一度もありません。私の母親が『ひとりでできないことは何もない』というタイプだったため、何でも自分でやる背中を見て育ったし、本当にできないことがあれば無理せず業者に頼めばいいという考えです。保護猫が2匹いるので寂しさも感じません」

 孫の成長を日々、隣で感じられる喜びは代えがたいものがある。実際に、前述の辻川さんの調査でも、三世代世帯に暮らす60才以上の人はほかの同居形態と比べて満足度が高く、わずかだが、ひとり暮らしの満足度を超えた。

 しかし最近は、昔ながらの三世代世帯のように高齢者が家族の一員として溶け込むことができず、自分自身をある程度抑えて暮らすケースも増えている。

「現代の子供夫婦や孫は、高齢者とは生活習慣や価値観が大きく違います。同居すれば寂しさは薄れるかもしれませんが、自分の気持ちを抑えて同居人に気を使うことで、精神的に疲れてしまいます。悩みが多くなると、満足度が低くなる恐れがあります」(辻川さん)

 それを証明するかのように、庄野はひとり暮らしのメリットについて、「気持ちが自由になれること」だと語る。

「私は散らかし屋できっちり片づけるタイプではないけど、同居していた娘や孫には、『ちゃんと片づけなさい』と注意していたので、自ら散らかすわけにはいきませんでした。でもひとり暮らしなら、自分が納得できる程度の片づけをすればいい。いまの家は気に入っているのですが、どうも自分は階段の掃除が好きじゃないと気づいたんです。地方公演のたびに大荷物を持って階段を上り下りするのも面倒だし、今年は引っ越しを検討しています。娘は一緒に暮らそうと言ってくれますが、私はひとりがいいかな(笑い)」

【プロフィール】
庄野真代(しょうの・まよ)/1954年生まれ。1976年に歌手デビューし、1978年『飛んでイスタンブール』『モンテカルロで乾杯』などが大ヒット。現在は国境なき楽団PLUS代表。2014年より法政大学人間環境学部兼任講師を務める。子ども食堂しもきたキッチン主宰。3月7日に『庄野真代コンサート~Domestic Mayo Line 2021 in Tokyo』が、こくみん共済coopホール/スペース・ゼロ(東京)にて開催予定。

※女性セブン2021年3月4日号

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