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JR西日本社長「運賃見直し、観光資源発掘で最大赤字を乗り越えたい」

「WEST EXPRESS 銀河」

「WEST EXPRESS 銀河」

 車内も「動く美術館」のように沿線の伝統工芸品を使っており、提供する食事に関しても地元の食材にこだわっています。

 また運行再開に当たっては、感染防止対策を徹底しています。他の特急車両と異なり、もともと窓が開閉できて換気が行なえるのに加え、空気清浄機の設置や抗菌処理等も行なっています。

 さらにこれまで食堂車で提供していた料理を部屋食へ変更し、立ち寄り観光では移動に使用するバスを2台に増やすなど、密を回避し「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」ならではの雰囲気をゆったりと楽しんでいただけるサービスを開始しています。

 また、新たに2020年9月から「WEST EXPRESS 銀河」という列車も運行を開始しました。「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」と違い、「WEST EXPRESS 銀河」はより気軽に多くの鉄道ファンの方に楽しんでいただきたい。そのため通常の特急料金およびグリーン料金で利用できます(現在は旅行商品限定で販売)。

──JR西日本の観光キャンペーンといえば、30年ほど前の「三都物語」のCMが、谷村新司さんのテーマソングとともに印象的でした。

長谷川:あの時は京都、大阪、神戸を打ち出しましたが、JR西日本のエリアは関西を軸に北陸、山陽、山陰と広範に及びます。自然、文化、伝統工芸、それに食事と、どの地方にも素晴らしいものがたくさんあります。

 特に瀬戸内の島々は、NYタイムズの「世界で行くべき52か所」(2019年)で7位にランキング入りするなど注目されています。鉄道事業は「地方創生」「地域共生」も大きな命題です。地方の素晴らしさをアピールする方法を常に考えていきたいですね。

【プロフィール】
長谷川一明(はせがわ・かずあき)/1957年、三重県生まれ。東京大学法学部卒業後、1981年に旧日本国有鉄道入社。2008年西日本旅客鉄道(JR西日本)執行役員岡山支社長、2012年取締役兼常務執行役員近畿統括本部長、2016年代表取締役副社長兼執行役員創造本部長。2019年12月より現職。

【聞き手】
河野圭祐(かわの・けいすけ)/1963年、静岡県生まれ。経済誌編集長を経て、2018年4月よりフリーとして活動。流通、食品、ホテル、不動産など幅広く取材。

撮影/山崎力夫

※週刊ポスト2021年6月11日号

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