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オンライン就活で問題視されるウェブテスト“替え玉受検”の実態

ウェブ学力検査の“替え玉受検”の実態とは?(イメージ)

ウェブ学力検査の“替え玉受検”の実態とは?(イメージ)

 コロナ禍で就職活動のオンライン化が進む中、多くの企業が採用試験の一部として課すウェブテストの“替え玉受検”が問題視されているという。株式会社アッテルが企業の採用担当者300人を対象にアンケート調査を行ったところ、「採用選考時のwebテストにおいて、なりすまし受験(替え玉受験)を課題に感じているか?」の問いに、66%が「はい」と回答している。学力に自信がない就活生の中には、友人に頼む人もいれば代行業者に依頼するケースもあるようだ。ウェブテストの替え玉受検を「考えたことがある」という人たちの言い分と、その実態を探った──。

「就活ウェブテストの替え玉受検は、最近の問題ではありませんよ。私が就活をしていた10数年前にもすでに一部の就活生の間で行われていました」

 そう実情を明かすのは、中堅私大卒で都内在住の30代男性・Aさん(メーカー勤務)だ。Aさんが就活をしていた当時は、勉強のできる知り合いに頼むか、複数人で協力して受検するというスタイルが横行していたという。

「僕はやっていませんが、いろいろと悪い噂は耳に入ってきました。感じたのは、替え玉受検をする人はゲーム感覚で『悪い』と思っていないこと。事実上、問われるのは学力より人脈でした。大学でぼっちな奴は負け、リア充が協力プレイで勝つみたいなイメージ。女子学生の中には、難関国立大の彼氏に解いてもらったと吹聴する人もいました。そうした学生たちには、『企業だって人脈やチームワークの力を求めているんだから』という言い訳の常套句がありましたね」(Aさん)

東大・京大は学生に向け代行業への加担に注意喚起

 最近の替え玉受検事情はどうなのか。有名私大卒で埼玉県在住の20代男性・Bさん(IT企業勤務)は、知り合いや友人に頼む以外に、「代行業者」の存在を挙げる。

「友人の間で話題になっていたので、どんなものなのか調べてみたことがあります。代行とはつまり、難関国立・難関私大の現役学生や院生、その出身者を名乗る人に解いてもらうことで、料金は1テストにつき個人だと数千円程度、業者だと1万から1万5000円くらいのようでした。基本的にはSNSやメール、LINEでやりとりして、IDとパスワードを渡せば終わり。支払い方法、対応するテストの種類、納期や得点調整なども業者によって異なるみたいです」(Bさん)

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