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「紙カミソリ」が話題の貝印 社長が語る開発の狙い、老舗企業の伸びしろ

2021年11月1日 7:00 週刊ポスト

累計販売900万丁を超える「旬」
累計販売900万丁を超える「旬」

──アフターコロナの時代を見据えたうえで、どこに伸びしろがあると考えていますか。

遠藤:医療器事業には非常に期待しています。今はグループ全体の売り上げの1割に満たないですが、外科向けのメス以外にも、眼科用のメスなども扱っています。

 いわば高付加価値とニッチな技術の組み合わせで当社の独自性が出せる商品ですから、成長の余地が大きい領域だと思います。3年前に工場を再編成して医療器の製造ラインを強化したので、生産面でもキャパシティが大きくなりました。

 もう1つの重点課題は若年層への訴求です。調理器具は、ご家庭で料理をする機会が増えると認知度が高まります。ですが20代の方々にとっては“たまたま買った包丁が貝印だった”ということが多く、積極的な指名買いには至っていません。

──どんなPRを?

遠藤:カミソリや爪切り、包丁など、各カテゴリーにそれぞれ競合メーカーはありますが、当社は刃物全般をすべてカバーしています。たとえば、カミソリからヘアケア、ビューティケアを総合する身だしなみブランドとして若年層にもアピールしていきたいと思います。

──4月に発売した「紙カミソリ」は世界的な反響があったそうですね。

遠藤:若い方は社会課題とその解決への関心が非常に高い。今後はそうした意識を持つ消費者が顧客の主流になり、大量生産・大量消費を目指すだけでは評価されない社会になっていく可能性もあります。

 当社としても、モノづくりにおいてサスティナビリティ(持続可能性)や環境問題とどう向き合っていくかはとても重要です。その考え方に沿って「脱プラスチック」の試みとして発売したのが、使い捨てカミソリのハンドル部を紙製にした商品ですが、世界初として大きく話題にしていただきました。

 当社が目指すひとつの方向性として、ビジネスとの両立を目指していきたいと考えています。

【プロフィール】
遠藤浩彰(えんどう・ひろあき)/1985年、“刃物の町”として有名な岐阜県関市生まれ。2008年に慶應義塾大学卒業後、貝印入社。Kai USAへの出向などを経て、経営戦略本部、マーケティング本部、研究開発本部の本部長を歴任。2018年に副社長就任。2021年5月より現職。

【聞き手】
河野圭祐(かわの・けいすけ)/1963年、静岡県生まれ。経済誌編集長を経て、2018年4月よりフリーとして活動。流通、食品、ホテル、不動産など幅広く取材。

※週刊ポスト2021年11月5日号

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