キャリア

需要が増える家事代行 求められるのは“専業主婦歴の長さ”月収50万円以上の人も

 社会から長らく遠ざかっていると、失敗が怖くて踏み出せない人もいるかもしれない。しかし、笹野さんはこう教えてくれた。

「私自身も家事代行の仕事を始めて間もない頃、お客さまの家で小物を割ってしまったことがあります。そのときはすぐ写真を撮って会社に報告し、保険で対応していただきました。落ち込みましたが、失敗を恐れても仕方がない。反省して次につなげればいいんですよね。そうして続ければ自信は後からついてくるもの。まずは職歴や年齢を気にせず、一歩踏み出すのがいいと思いますよ」

 笹野さんは現在、この家事代行の仕事に加えて、近所ののり工場でも週5日、9~12時まで働いている。そして午後からは、週3日、1日2時間、家事代行の仕事をしている。これで、月収は約10万円。70代とは思えない体力だ。

「電車の乗り降りがしんどくなるまでは仕事を続けたい」と笹野さんは笑う。

【プロフィール】
お金の専門家・菅井敏之さん/現・三井住友銀行に勤めた後、48才で退職後は、銀行やアパート経営の経験と知識を生かして講演活動などを行う。近著に『新・お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム)がある。

笹野明子さん(仮名・73才)/主婦業と並行して衣類販売のパートや17年間勤めた病院で看護助手を経験。2011年の原発事故で福島から東京に避難したのを機に、家事代行などの仕事を始めた。

取材・文/桜田容子

※女性セブン2022年7月7・14日号

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