この味をどう表現していいものか……とにかくホッピーはうまいのだ
お酒はいつ飲んでもいいものだが、昼から飲むお酒にはまた格別の味わいがある――。ライター・作家の大竹聡氏が、昼飲みの魅力と醍醐味を綴る連載コラム「昼酒御免!」。連載第25回は、前回の蒲田から京急線に乗って川崎へと移動する昼飲み小旅行となった。【連載第25回】
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蒲田駅東口の「石川家食堂」でご機嫌な昼酒を楽しんだ私と飲み友ケンちゃんは蒲田の街に出た。まだ、午後3時を過ぎたところで、ちょっと飲み足りない気がしていた。天気はよく、散歩にはうってつけの日よりだったから、JRの駅へ戻るのではなく、京浜急行の蒲田駅方面へと歩くことにした。
呑川(のみかわ)に沿ってしばらく歩く。この川の名前、どうして呑川なのか。一説によると、洪水のたびに流域の田畑や人家を呑み込んだからこの名がついた。一方で、江戸時代まで遡ると呑めるくらいにきれいな流れであったからという説もあるらしい。
なるほど、両方ともさもありなんと思わせるが、岸辺の草が深くて呑兵衛がよく落ちたからこの名がついた、なんてことはないのだろうか……。バカなことを頭に浮かべながら川沿いを歩き、橋を渡るとアーケードの商店街に入った。「京浜蒲田商店街あすと」だ。
アーケードだが明るくて、道幅も広い。両サイドには、生活に必要なものなら、なんでも揃うと思わせるほど、各種の店が並んでいる。中でも、飲食店が充実している。一人で気楽に入れそうな店が多い気がする。そして、嬉しいことに、昼間から飲める店がすぐに見つかるのだ。居酒屋、食堂風、大衆酒場風、いろいろあって楽しい。
ハトも我々のほろ酔い散歩を見守ってくれている
このあたりで昼酒第2ラウンドに突入してもいいのだが、さすがに、まだ腹がいっぱいだ。もう少し歩こう。

