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住まい・不動産

「私は飼っていません」ペット飼育禁止のマンションで毎週末に犬を預かっている隣人は規約違反に当たらないのか?弁護士が解説

毎週犬を預かるなら、飼っているのと同じでは?(イラスト/大野文彰)

毎週犬を預かるなら、飼っているのと同じでは?(イラスト/大野文彰)

 規約で「ペット禁止」となっているマンションは少なくないだろうが、そこで“定期的にペットを預かること”は問題ないのだろうか。実際の法律相談に回答する形で、弁護士の竹下正己氏が解説する。

【質問】
 私が住む分譲マンションはペットを飼うことが禁止されています。1年ほど前に引っ越してきた隣人が犬を連れていたので、「ここはペット禁止ですよ」と伝えたところ、「私は飼っていません。実家の犬を週末に預かっているだけ」と言いました。

 いくら自分が飼っている犬でなくても、週末ごとに犬を預かっているのは飼っているのと同じだと思います。ルール違反ではないのか教えてください。(東京都・51才・主婦)

【回答】
 ペットの飼育については、マンションの管理規約や使用細則などで規定されていると思います。多く見られる規約例では、「動物を飼育してはならない」という表現が多いようです。

「飼育」とは、「動物などを飼い育てること。飼いならすこと」です。もし実家の都合で短期間ペットを預かるだけであれば「飼育」とまでいえるか疑問です。

 ペット飼育禁止の賃貸マンションの事例ですが、「入院中の知人の犬を2年の間に2回、各1~2週間程度面倒を見た」という一時的な預かりは禁止される飼育に当たらない、とした裁判例があります。

 しかし、ご質問の場合は、毎週末に預かっているとのことであれば、隣人とその実家で曜日を分担して犬を育てているともいえます。

 最近は、金魚や小鳥など室内で飼う動物以外でも、小型犬や猫など危害を及ぼす恐れがない一定の小動物や盲導犬などに限定して飼育を認めるマンションも少なくありません。

次のページ:管理規約次第では隣人の行為は“違反”

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