マネーポストWEB「マネーポスト」公式サイト

ビジネス

JR日高線は大部分が廃線に 海沿いの路線を襲う「塩害」の過酷さ

2021年5月21日 15:00 マネーポストWEB

 これらの区間での車窓からの眺めは素晴らしかったが、打ち寄せる太平洋の荒波は日高線に容赦なく襲いかかった。海岸浸食も極めて激しく、なかでも厚賀~節婦間では1951年から1959年までのわずか8年間で97mも海岸線が後退したという。砂浜が失われ、線路を守る護岸壁にまで迫った荒波は、護岸壁の基礎となる土砂を削り取っていく。その削られ方は1年に5cmほどで、護岸壁が崩れないよう、JR北海道、そして前身の国鉄は護岸工事を重ねて必死に守ってきた。結果的に、JR北海道は自治体に代わり、浸水被害を防いできたとも言える。

「キハ130形」は腐食が進み13年で全て廃車に

日高線の大狩部~節婦間の線路。海岸線がほぼ線路にまで迫っていることが分かる(筆者撮影)
日高線の大狩部~節婦間の線路。海岸線がほぼ線路にまで迫っていることが分かる(筆者撮影)

 海沿いの地域にお住まいの方ならば、海水の浸入や塩分を大量に含んだ潮風がもたらす「塩害」の悪影響をご存じだろう。日高線でも塩害は過酷なものであった。1988年に新たに投入された「キハ130形」というディーゼルカーは、軽量化目的で車体に薄目の鋼板が用いられていたために、急激に腐食が進んだ。通常の鉄道車両であれば30年間は使用されるところ、使用開始から13年後の2001年までに全て廃車となったほどである。

 四方を海に囲まれている日本において、日高線のように荒波との戦いに明け暮れる鉄道は多い。激しい海岸浸食によって砂浜が失われ、海岸線が線路まで接近した区間としては、JR東日本常磐線の末続(すえつぐ)駅(福島県いわき市)と広野駅(同広野町)間や、新潟県の海岸沿いを走るえちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの市振(いちぶり)駅と親不知(おやしらず)駅間などが挙げられる。

 塩害は、海岸から数km以内に敷かれているすべての区間で発生すると言ってよい。JRグループの鉄道技術総合研究所の調査によると、北海道のオホーツク海沿い、そして北海道から新潟県にかけての日本海側の塩害が最もひどく、被害が最も深刻な「SS地域」として最大級の対策が鉄道会社に呼びかけられている。

不動産売却の完全マニュアル
不動産売却の完全マニュアル
【2021年版】不動産一括査定25サイトを徹底比較!
【2021年版】不動産一括査定25サイトを徹底比較!
【無料】すまいValueで大手6社に不動産一括売却査定
【無料】すまいValueで大手6社に不動産一括売却査定

注目記事

2か月で15万円の利益を狙えた?FX自動売買のドル円取引例
人気の最新FX自動売買を8選!稼ぐ投資家の秘訣も紹介

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。

SNSでマネーポストWEBをフォロー

  • facebook:フォローする
  • twitter:フォローする

【お知らせ】

2021年4月1日以降の価格表示に関して

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。