住まい・不動産

たしかに家賃は安いけど… 経験者たちが語る「お墓の隣」の住み心地

墓地の隣に住むメリット・デメリットとは?(イメージ)

墓地の隣に住むメリット・デメリットとは?(イメージ)

 3月から4月の年度替わりは引っ越しの季節。家賃を少しでも安くするには、「立地」をどこまで妥協するかという判断も必要になるだろう。あまり人が好んで住むような立地でなければ、それは不動産価値に反映され、家賃や物件価格は相場よりも安くなる。では、「墓地」の近くの物件はどうだろうか。実際に住んだことがあるという人たちに、その住み心地とともにメリット・デメリットを聞いた。

 愛知県に住むYさん(40代/男性)は20代の頃、お墓に囲まれた場所で暮らしていた。

「20代の頃、プロのミュージシャンを目指しており、バンドメンバーと一軒家を借りて住んでいました。築50年以上のボロ屋でしたが、都内のターミナル駅から徒歩10分ほどの便利な場所で、6畳間が5つもあるのに家賃は10万円。三方をお墓に囲まれているというスゴい立地でしたが、あまりの安さに一も二もなく飛びつきました。

 周りはお墓だらけなので、とにかく静か。夜中にワイワイガヤガヤしても、近隣から苦情が来ることもなかった。同居人は全員、不規則な生活をしていて、深夜でも誰かが起きているので、お墓に囲まれていても不気味だと感じることはありませんでした。イヤだったことといえば、お供え物を狙うカラスが四六時中徘徊していることと、台風の時や風が強い日に、お墓にたてかけてある卒塔婆がバンバンとスゴい音を立てることぐらいでしょうか」(Yさん)

 Yさんは喜んで墓の近くに住んだが、港区に住むTさん(30代/女性)は渋々選んだクチだ。

「大学卒業後に勤めた会社は第一志望の業界。給与は悪くありませんでしたが、仕事はハードでした。通勤時間を少しでも削るために部屋を探しましたが、オフィスは銀座で、近所に安い物件などありません。ようやく見つけたワンルームマンションは目の前が墓地で、少し気味悪かったのですが、『どうせ寝るだけだから』と割り切りました。

 住んでみると夜は静かでよく眠れますし、風通しが良く、見晴らしも良好。緑が多いのも良かったです。そのマンションは、24時間ゴミ出し可能なゴミ置き場、オートロック、宅配ボックスなど、設備も良かった。一時的に住む分にはまったく問題ありませんでした」(Tさん)

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