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「自宅には価値がない」と思った母の遺言書が引き裂いた兄妹の仲 解決まで2年かかって弁護士費用500万円

遺言書の内容次第で相続人同士がもめるケースも(イメージ)

遺言書の内容次第で相続人同士がもめるケースも(イメージ)

 親が亡くなった際、遺言書は遺された子らが「争族」にならないために有効だが、その内容によっては大きな火種になることがある。

 父が亡くなり、長男のBさんと次男の弟、2人が相続人となったケース。遺言書に「すべての財産は長男に譲る」と書かれていたのを見た次男が、「自分にももらう権利がある」と猛反発して大喧嘩に発展した。相続に詳しい税理士の山本宏氏が言う。

「遺言書に分け方が書いてあれば、その意思を尊重するのが民法の主旨ですが、一方、相続人に対しても、法定相続分の半分を『遺留分』として相続できるように定めています」

遺言書に「すべての財産は長男に譲る」と書かれていたのを見た次男が、「自分にももらう権利がある」と猛反発して大喧嘩に発展したケースも(イラスト/河南好美)

遺言書に「すべての財産は長男に譲る」と書かれていたのを見た次男が、「自分にももらう権利がある」と猛反発して大喧嘩に発展したケースも(イラスト/河南好美)

 Bさんの弟の場合、父の遺産の4分の1を受け取る権利がある。遺留分を請求された以上、Bさんは渡さないわけにはいかず、それを機に兄弟は不仲になったという。

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