JR中央線屈指の人気エリア「吉祥寺」も世帯年収1000万円台なら視野に入ってくる(写真:イメージマート)
世帯年収1000万円超と聞けば、かつてはかなりの高所得世帯という印象があった。しかし、共働きが一般化した現在、以前ほど特別な水準ではなくなっている。国税庁の民間給与実態統計調査(令和6年分)によると、男性の平均年収は587万円、女性は333万円。単純に合計すれば920万円となる。
ところが、住宅価格に目を向けると事情は大きく異なる。不動産調査会社・東京カンテイの発表によると、東京23区の7月の中古マンション平均価格(70平米換算)は1億2724万円、市部を含めた東京都全体でも1億1301万円。世帯年収1000万円を超えていても、平均価格だけを見れば都内で家族向けマンションを購入するハードルは高い。
では、世帯年収1000万円台~1400万円台なら、東京でどの程度のマンションまで狙えるのか。単純に「年収の7~8倍」のローンが組めると計算すれば1億円前後も視野に入る層となるが、年間200件以上の物件を取材する住宅評論家・櫻井幸雄氏は、平均価格は都心の高額物件に押し上げられている面があり、エリアや条件次第では1億円以下でも3LDKを見つけることは可能だと指摘する。
「マンション価格が9000万円を超えると購入希望者も構えてしまうというか、後ろ向きになってしまう人が多くなるようで、不動産業界では『9000万円の壁』が存在するとされています」(以下、「」内は櫻井氏のコメント)
10年ほど前までは「7000万円の壁」と言われていたが、マンション価格の高騰に伴い、そのラインも9000万円まで上がってきたという。では、そうしたなかでどういったエリアに目を向ければいいのか。櫻井氏が世帯年収1000万円台~1400万円台の人向けに、「9000万円の壁」を意識し、無理のない購入価格として8000万円程度を上限に候補を選んだ。
