吉田みく「誰にだって言い分があります」

「みんなどうするんだろう」 2学期を前に「登園自粛」を迷う保護者たちの声

「登園自粛」2日目で限界

 一方、神奈川県在住の専業主婦、内海えりさん(仮名、33歳)は、登園自粛に対して積極的な姿勢を示していた。夫と5歳の息子の3人家族である。

「ニュースで感染者数を見るたび、ゾッとしてしまいます。医療の危機を叫ぶ専門家たちの意見を聞けば聞くほど、今は我慢の時だと思いました」(内海さん)

 内海さんが特に気になったのは10代以下の感染者数が増えていること。5歳の息子を持つ身としては、危機感を覚えずにはいられないと話していた。内海さんの息子が通う幼稚園は8月中に2学期が始まったが、夫と相談し、当面の間は登園自粛を決めたそうだ。しかし、想像以上に自宅での保育は大変だと嘆いていた。

「息子は自宅で『暇! 友達と遊びたい!』と大騒ぎ。同じ幼稚園に通う近所の友達は通園しているので、なぜ自分だけお休みしなくてはいけないのか理解するのが難しかったみたいです。イライラしている息子とずっと一緒にいたら、こっちまでイライラしちゃう……。お恥ずかしながら、登園自粛2日目にして限界を迎えました」(内海さん)

 自宅での保育に限界を感じた内海さん。夫が在宅勤務の時は一緒に育児をしてくれるよう頼んだのだが、夫は「俺は仕事が忙しいから無理だよ」と協力してくれなかったそうだ。

「私一人で元気な5歳児の相手をするのは無理なので、近場に住んでいる両親の手を借りて乗り切ることにしました。こんな大変なときに夫は助けてくれない……。今後の夫婦関係が少し不安です」(内海さん)

妊娠中の「登園自粛」

 都内在住の会社員、臼井千佳さん(仮名、29歳)は、登園自粛に対して複雑な思いだという。夫と4歳の娘の3人家族である。

「登園自粛についてとても悩んでいます。実は現在妊娠中で、医師から『自宅安静』の指示が出ている身なので、元気いっぱいの娘の遊び相手をするのは現実的に無理で……。でもSNSでは『登園自粛』の声が大きく、今でも悩んでいます」(臼井さん)

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