キャリア
2022年4月8日 7:00 マネーポストWEB
盛田さんとのやり取りでこんな思い出があります。盛田さんの車に乗せてもらったときに、彼がこう言ったんですよ。
「俺がサラリーマンになっていたら、優秀なサラリーマンになっていただろう」
彼はもともと海軍の技術中尉で、終戦で軍が解体されたから、ソニー(東京通信工業)の創業に加わった創業者の一人で、いわゆる普通のサラリーマン経験がないのです。だけど、自分だったら優秀なサラリーマンになっていただろうと言う。
「なぜですか?」と聞いたら、彼はこんな言い方をしました。
「異動した先がどこの部署であっても、ものすごく勉強して、その部署にもう10年もいるようなベテランの顔を俺はできるからだ」
面白いことを言うなって思いました。そして、盛田さんはこう続けました。
「出井、新しい部署に行ったら、勉強して10年もいるような顔をしてろ」
「ものすごく勉強する」というのが肝ですが、社内でも社外でも、自信満々でいろということですね。それくらい勉強しろという意味でもある。越境すれば、自分では思ってもみなかったことが起きるものですが、うろたえずに、堂々としていることが大事です。
自分のバリューというのは、自分で決めるのではなく、周りの人たちが評価して決めることです。不安そうにびくびくしている人より、虚勢を張ってでも、堂々としている人の方が、頼りにされます。
※出井伸之著『人生の経営』(小学館新書)より
当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。
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