ボートレースにハマる高齢者たちと接して感じたこととは(イメージ)
パチンコや公営競技である競馬・競輪・ボートレースのファンは多いが、ギャンブル依存症の問題もあり、ハマりすぎるのは注意が必要だ。そうしたなか、かつてギャンブルを毛嫌いしていたネットニュース編集者の中川淳一郎氏(52)は、多くの高齢者と日常的に接するようになって、考え方が変わってきたという。「特に高齢者にとっては、節度をもってギャンブルをするのは、よいことなのでは」と考えている。そうした心境の変化はどこから生まれたのか。中川氏がレポートする。
「ギャンブルは生きがい」と捉える高齢者たち
さすがに若者がギャンブルにハマりまくってカネを溶かすのはダメだと思いますが、高齢者で残りの生きる時間をなんとなく分かっている高齢者のギャンブルは鷹揚に見てもいいのでは、と最近は感じています。ギャンブルは基本的には胴元が儲かるもの。だから、一攫千金を目論む人がハマって依存症になるのは危険ですが、娯楽の一種と考え、節度をもって取り組むのは悪いことではない。
というのも、ギャンブルが一つの「生産的行為」かつ「生きがい」と捉える高齢者が一定程度いることがわかったからです。私の知り合いの場合、全員が男性です。彼らは私が週に1回スタッフとして働いている、佐賀県唐津市のバーに来ます。このバーの近くには、ボートレースの舟券売り場があるほか、ちょっと行けば「ボートレースからつ」がある。
バーが開く15時頃にやってきた彼らは、16時になると「ちょっと“仕事”してくるわ」と言い、どこかに消えていく。それでボートレースを3レースほど遊んで「合計4700円勝ったわ!」なんて言いながら、18時頃に店に戻ってくる。しかも、お土産の鯛焼きを買ってきてくれる。中には意気揚々と「たくさん勝ったら、カラスミを買ってきてやる!」なんて言う人もいる。
私と同僚の女性は「待ってますよー!」と笑顔で彼らを送り出すのですが、帰ってきた時は少しさみしげに、「あんまり勝てなかったので、これしか買えなかった……」なんてことを言いつつポテトチップスをくれる。この姿勢がたまらなく愛おしいのです。別に、カラスミでなくてもいいんです。ポテトチップスでも本当にありがたい。なんなら「うまい棒」1本でもいい。
