山手線の駅の平均家賃は最低でも10万円台以上に
東京都内の家賃高騰が止まらない。収入も同様に上昇していれば問題ないが、近年の東京の家賃は、その上昇分で賄える水準を大きく超えている。もはや東京は、若者が一人暮らしをする場所ではなくなってしまったのか? ライターの金子則男氏がレポートする。【前後編の前編】
シングル向け物件の平均家賃は1年で約2割上昇
地方で生まれ育った人のなかには、一度は東京で暮らしたいという夢を抱いた人も多いのではないでしょうか。しかし、夢の実現には高い壁が立ちはだかります。不動産・住宅情報サービス『LIFULL HOME’S』の調査によれば、2026年2月時点での23区内におけるシングル向け物件の平均家賃は13万2093円で、前年同月比19.2%アップ。なお2025年12月時点での平均家賃は12万1270円で、たった2か月で1割弱も上がりました。
大学生で一人暮らしをする際、仕送りを頼りに生活する人は多いでしょうが、もはや仕送りだけでは家賃さえ払えないのが現実です。日本学生支援機構の「令和4年度学生生活調査」によれば、大学生(昼間部)への仕送り平均額は月9万1408円。全国大学生活協同組合連合会の「第 61 回学生生活実態調査」によれば、下宿している大学生への仕送り額の平均は月7万4652円。2つの調査で数字にバラつきがありますが、いずれにせよ家賃相場と比較して足りないことに変わりありません。
さらに、生活していくためには家賃以外のお金も掛かります。上述の生活協同組合の調査によれば、1か月の生活費は平均約8万円。つまり23区内で一人暮らしをすると、家賃と生活費で約20万円が必要となり、自力で10万円以上稼がなくてはいけない計算になります。東京都の最低賃金は時給1226円なので、毎月80時間程度、バイトをしなくてはいけません。
