新空港線(蒲蒲線)実現後の路線図(大田区ホームページより)
2つの駅の移動は路線バスか徒歩で10分
訪日外国人数は2025年に過去最多の約4265万人に達した。高市早苗首相が誕生した後に中国との関係が悪化し、日本にとって“太客”だった中国からの観光客は激減したが、2026年も過去最高を更新するのではないかと予測されている。
外国人観光客の玄関口となっているのは、主に千葉県の成田空港と大阪府の関西国際空港、そして再国際化を果たした東京国際空港(羽田空港)だ。航空機の離発着に時間制限がない羽田は、近年ではアメリカやヨーロッパを結ぶ長距離の国際線発着も増えてきた。東京都心部から近いこともあり、羽田空港の利便性は高い。しかし、渋谷や新宿など山手線の西側や多摩エリア、神奈川県横浜市や川崎市の一部エリアから電車を使って移動するには何度も乗り換えが必要となる。
羽田空港に到着して渋谷へ行こうと思った観光客が、路線図を見て乗り換え1回で行けそうに見える蒲田経由を思いついても不思議はない。ところが、JR・東急の蒲田駅と京急の京急蒲田駅の乗り換えが、遠すぎて諦めるほどではないけれど、便利と言えるほど近くもない問題があり、断念する人も多いだろう。
京急蒲田駅とJR・東急蒲田駅、2つの蒲田駅は繋がっていない。約800メートル、徒歩で約10分離れており、ここを歩いて移動するか、路線バスを利用する必要がある。だが外国人旅行客にとっては、慣れない土地で、しかも言葉が通じない場所で、バスの利用はなかなかハードルが高い。なにより空港を利用する観光客は大きな荷物を抱えていることが多い。電車からバスへと乗り換えること自体が非常に重労働となる。
そうした不便を解消するべく、JR・東急蒲田駅から京急蒲田駅までの約800メートルに線路を建設して、両駅を鉄道でつなぐという蒲蒲線の構想が検討されてきた。
