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住まい・不動産

鉄道網充実、どこでも1本で行ける「練馬」の利便性

練馬の街にそびえる練馬区役所

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「練馬(東京都練馬区)」について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 23区の中で5番目に広い練馬区は、様々な顔を持った区です。中野まで歩いていけるような場所もあれば、ほぼ埼玉県のような場所もあり、西の端の関町南には、物件名に「吉祥寺」が付いたマンションやアパートもあります。そんな練馬区の中心となる街が、今回紹介する練馬。やたらと豪華で、完成時に「税金の無駄遣い」と批判を浴びた区役所もここにあります(建設費は265億9000万円)。なお、東武東上線には「東武練馬」という駅がありますが、練馬と東武練馬はまったく別の街。歩いていける距離でもありません。

 鉄道路線はここ四半世紀で劇的に状況が変わりました。1994年、西武有楽町線の開通により、営団地下鉄(当時)の有楽町線への相互直通運転が始まり、1997年には都営地下鉄12号線(現・大江戸線)が新宿まで延伸。さらに2008年に東京メトロ・副都心線が開通し、こちらとも相互直通運転が始まり、一大ジャンクションとなりました。

 長らく西武池袋線のみで、完全なる池袋文化圏の街でしたが、今や有楽町や永田町、渋谷や横浜、新宿や六本木など、すべて乗換なしで移動できます。西武線の上りホームで電車を待っていると、池袋、元町・中華街、新木場など、まるでバラバラの方向に向かう電車がやってきます。

 道路状況は、23区内としては良い方です。駅の南側には目白通りが通っていて、関越道の入り口までは空いていれば5分程度ですし、環七までもすぐで、東西南北に幹線が通じています。目白通りより南側は道路が格子状になっており、運転もしやすいはず、首都高の入り口までやや遠いのが弱点ですが、そこまで求めるのは贅沢というものでしょう。

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