中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「マイ箸」普及の中で考える「割り箸を使うのは悪いことなのか?」

 たしかに割り箸には木材が使用されていますが、森林資源を有効活用している側面もあると思います。それなのに、なぜここまで悪者扱いされなければならないのでしょうか。

 2020年7月、いわゆる「レジ袋」が有料化されました。プラスチック製品削減のための施策ですが、総務省によると日本から毎年排出される廃プラスチックのうちレジ袋が占める割合は2%程度だそうです。その後、小泉進次郎環境大臣は、コンビニのプラスチックスプーンの有料化に言及し、「マイスプーン」を持つ文化が広がることを期待しました。

 恐らくどれもこれも、「象徴的に」悪者にされているだけではないでしょうか。割り箸と同じです。私は今後も「マイ箸」を持ちませんし、家では割り箸を使い続けると思います。もちろん「割り箸を使ったら逮捕」となったらどちらも辞めますが。少なくとも今は、割り箸がエコではない、という明確な根拠は感じられません。

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は『恥ずかしい人たち』(新潮新書)。

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