上昇が続くマンション価格も水面下では異変が起きているという(イメージ)
東京23区の中古マンション価格は依然として高値圏にある。不動産評価・調査の専門会社、東京カンテイが2026年5月に公表した「三大都市圏・主要都市別/中古マンション70平米価格月別推移」によると、都心6区の中古マンション価格は前月比0.5%増の1億8822万円となり、3か月ぶりに上昇、わずかながら過去最高値を更新した。
「すでに下落が始まっている可能性」
一見すると上昇基調は続いているように見えるが、市場の水面下では異変も起きている。同調査では、売り出し後に値下げした物件の割合を示す「価格改定シェア」が49.1%と過去最高を更新した。「価格改定シェア」とは、現在売りに出されている物件のうち、直近3か月間に一度でも値下げを行なった住戸の割合を示す指標である。
つまり、値下げした物件の割合が直近で最大になり、およそ半数が値下げされているばかりか、値下げ率も拡大しているという。こうしたなか、『東京23区中古マンション格差の地図帳』(宝島社)の監修者で、不動産ジャーナリストの榊淳司氏は、「実際にはすでに下落が始まっている可能性がある」と指摘する。
「統計データのうえではまだ数字に表われてはいませんが、不動産業者らに話を聞くと、『以前ほど売れなくなった』との声が多く、都心部の中古マンションの価格上昇は昨年の末頃にピークアウトした感があります」(以下、「」内は榊氏のコメント)
榊氏が市場の先行指標として注目しているのが、港区の「三田ガーデンヒルズ」と中央区の「晴海フラッグ」の動向だという。
