東京北西部の玄関口として多くの人が行き交う池袋駅(写真:イメージマート)
東京23区を見渡すと、交通利便性が高く住みやすい街でありながら、中古マンションを比較的割安に購入できるエリアは少なくない。なかでも注目したいのが、巨大ターミナル・池袋駅を擁する豊島区である。23区の西北部に位置する豊島区は、武蔵野台地の東端に広がる。江戸時代は江戸の府外にあたる農村地帯だったが、1903年に日本鉄道の池袋駅、大塚駅、巣鴨駅などが整備されて以降、急速に発展し、人口も増加していった。現在の区民人口は約30万人。23区内では決して多い方ではないが、区の面積が狭いため、人口密度は1平方キロメートルあたり約2万4000人に達する。これは東京都内だけでなく、日本全国の市区町村の中でも第1位だ。
豊島区の中古マンション平均価格(70平米)は1億568万円で、23区別では5位(過去3か月の間に不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」に掲載された物件の中から同社が独自に集計した平均価格。2026年6月1日現在)。2年前の2024年6月時点では6880万円で23区中8位だったため、わずか2年で5割以上上昇したことになる。
豊島区は、巨大ターミナル駅である池袋駅を中心に発展してきた区である。区内を通る鉄道路線は、JR山手線、埼京線、湘南新宿ライン、東京メトロ丸ノ内線、有楽町線、副都心線、西武池袋線、東武東上線の8路線。これらはすべて池袋駅を通っており、私鉄は池袋駅を起点としている。これだけの交通利便性を備えた池袋駅周辺であれば、中古マンション価格も高水準になっていそうだが、『東京23区中古マンション格差の地図帳』(宝島社)の監修者で不動産ジャーナリストの榊淳司氏は、意外な点を指摘する。
「その池袋ですが、池袋駅周辺の中古マンションは意外に安いです」(以下、「」内コメントは榊氏)
