外国人が集まる街として発展し、現在も大規模再開発が続く六本木(写真:イメージマート)
東京23区の中古マンション価格は、ここ数年で大きく値を上げている。東京カンテイによると、2025年の70平米換算価格は年間平均で初めて1億円を突破した。なかでも、中古マンション価格で全国トップクラスに立つのが「港区」だ。2025年の70平米換算価格は2億円を超える水準となった。では、港区はなぜこれほどまでに「高級住宅地」としての地位を確立したのか。『東京23区中古マンション格差の地図帳』(宝島社)の監修者で、不動産ジャーナリストの榊淳司氏に、大使館が集積した歴史的背景や戦後の六本木の変貌と“港区ブランド”の行方を聞いた。
港区には、白金に代表される高台の高級住宅地がある一方、起伏に富んだ地形も多く、区内全域がいわゆる高級住宅街というわけではない。また、渋谷や新宿のような巨大繁華街を抱えているわけでもない。それでも、中古マンション価格で港区がトップクラスに位置し続けるのはなぜなのか。榊氏は、その背景をこう説明する。
「私が東京に出てきた40年ほど前にはもう、住居が一番高いのは港区でした。その前からそうだったし、現在に至るまでずっとそうです。ですから、港区のマンションが一番高いというのは別に今に限った話ではありません」(以下、「」内コメントは榊氏)
「大使館の集積」が港区を高級住宅地に
では、歴史を遡ると、港区が高級住宅地としての地位を築いていった背景には何があるのか。
【プロフィール】
榊淳司(さかき・あつし)/1962年、京都市生まれ。榊マンション市場研究所主宰、不動産ジャーナリスト。年間500か所以上、新築マンションの建築現場を現地調査する。『東京23区中古マンション格差の地図帳』(宝島社)を監修したほか著書も多数。
取材・文/清水典之
