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住まい・不動産

避けられがちな「北向きマンション」 あえて選んだ人たちが語る「思わず納得のメリット」

日が当たらないことがメリットにもなり得る?(イメージ)

日が当たらないことがメリットにもなり得る?(イメージ)

 住まいを探す際、重要な基準となるのが「日当たり≒部屋の向き」。日当たりが悪ければ、洗濯物が乾きにくかったり、室内が薄暗くなったり、部屋がジメジメしたりといったデメリットがあるが、まったく日が差さない北向きの部屋は本当に避けたほうがよいのだろうか。実際に「北向きマンション」に住んだことのある人たちが、意外と知らない人が多い、思わず納得のメリットを語ってくれた。

 東京の下町に住むUさん(30代/女性)が北向きの部屋を選んだ理由は家賃の安さだ。

「もともと着物の着付け教室をやっていましたが、10年ほど前から外国人に着付けをする機会が増え、着物レンタルに商売替えすることを決断。外国人観光客の多い上野や浅草で、自宅兼仕事場となる物件を探しましたが、家賃が高くてなかなか良い場所が見つかりませんでした。

 そんな時に不動産屋に紹介されたのが、1LDKでメインルームが真北を向いている部屋。日当たりは最悪ですが、家賃は相場より2割も安かったんです。商売の性質上、部屋のカーテンは閉めっぱなしですし、日当たりが良いと着物が日焼けしてしまう恐れもあります。家賃の安さひかれて決めた家ですが、この商売を続けていく限り、次に引っ越す時も北向きの部屋を探します」

 出版社に勤めるNさん(30代/女性)も、北向きの部屋ばかりを選んで引っ越しを繰り返している。

「仕事は基本的に夜型で、午後1時か2時に出社して、退社は終電間際。週末は夕方まで寝ているので、部屋にさんさんと日が当たっても邪魔なだけなんです。いま住んでいる部屋はリビングが北向きで寝室に窓は無く、日が差すのはキッチンだけですが、洗濯ものは乾燥機で乾かせば良いですし、家賃も相場よりかなり安い。この夏の猛暑でも、南向きの部屋よりは明らかに涼しいです。

 学生時代、南向きのアパートに住んだことがありましたが、真夏に帰宅すると室温は40℃以上ありました。そこまで暑いと、クーラーをつけても熱気がこもって全然冷えないんです。夏じゅう汗だくで過ごすぐらいなら、冬場に寒い方がまだマシですね。北向きとはいっても、暖房が効かないほどじゃありませんから」

 テレビ局に勤めるHさん(40代/男性)が「北向きでも全然構わない」という理由は極めてシンプルだ。

「仕事は超ハードで、家に帰ったら寝るだけ。休日は遊びに出かけてしまい、ほとんど家にいないので、日当たりは本当にどうでも良いです。部屋には大量の本やレコードがありますが、北向きだと日焼けしないのもメリット。洗濯物が乾かないと思われがちですが、晴れた日に1日じゅう干しっぱなしにしていれば、ちゃんと乾きます」

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